スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その3

その2まで如何でしたでしょうか?私がこの論考をなぜ高校生の皆さんに読んでもらいたいかと申し上げますと、私は大学行っていないので、これまで査読を受けるような、学術的な論文を書いたことがありません。 ですから、私の学力は皆さんとそう変わりないと思います。もしかすると卒業して35年、老化も進み、物忘れも激しく基礎的な学力は皆さんよりだいぶ劣るかもしれません。ですから、書いている内容は皆さんも理解できると思うからです。



さて本稿は第2章 戦争の放棄の検討です。

私にとって、憲法改正の優先順位第1は第1章、第2は緊急事態条項の創設ですから、現行で第2章は問題がなければそのままでも構いません。

これは最後に述べますが、現行でも十分、戦力の保有、個別的自衛権行使はもちろん、集団的自衛権行使も可能です。 ですが、平和安全法制の議論の時、自衛隊違憲まで言及する憲法学者や議員がおられましたので、自衛隊の位置づけと名称は論争のないようにしたいと思います。

第2章 戦争の放棄 は以下のように改正したいと思います。

第2章 自衛権
第9条 日本国民は、国民の安全、国土の維持、国の独立を守るため国軍を保持する。

2 ただし、国際紛争を解決する手段として、武力による威嚇又は武力の行使を、永久にこれを放棄する。

その1でマッカーサー3原則をすでに提示していますので、これがⅡを強く意識した条文であることはおわかりでしょう。このような平和条項は、他国にもあります。

例えば大韓民国憲法に、

第5条 大韓民国は国際平和の維持に努力し、侵略戦争を否認する。

という条文があります。ドイツ基本法にも、

第26条 [侵略戦争の準備の禁止] (1) 諸国民の平和的共存を阻害するおそれがあり、かつこのような意図でなされた行為、とくに侵略戦争の遂行を準備する行為は、違憲である。これらの行為は処罰される。

と似たような条文があります。

しかし日本国憲法草案を作ったGHQの祖国、合衆国憲法には、そのようなそもそも平和条項のような条文はありません。

余談ですが、ドイツ基本法やフランス共和国憲法には国旗や国歌に対する記述がありますが、日本国憲法にはありません。

通常憲法条文には擁護すべき人権や組織、その権限と行使の限界などが書かれています。戦争の放棄などという具体的な要求みたいなことは書かれていませ…
最近の投稿

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その2

前稿では前文について検討致しました。本稿は第1章 天皇です。その前に憲法の改正について少しだけ確認したいと思います。 憲法の制定や改正には制憲権、憲法を制定する権力が必要で、それは、国民主権では国民であり、国民意思です。ですから立法権や、行政権、司法権といった憲法上の権力には憲法をつくる権力もかえる権力もない、という考え方です。


日本国憲法では、

第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。

この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

条文は、国会に改正の権限を付与しています。国民投票という手続きは制憲権への承認行為といえます。このような憲法典に制度化された憲法の改正権を「制度化された改正権」―芦部憲法、といいます。

このように国民主権では制定も改正も国民意思が重要です。それをふまえて再度、前文を読むと主語の「日本国民は」は一人称なのか三人称なのか、あいまいでわかりません。

めらめらと燃え上がる強い意思で「民主政府樹立のため、憲法を制定するぞオオオォォォ-」と宣言するのであれば、「我々は」もしくは「我々日本国民は」としたいところです。

さて本論です。第1章は天皇です。マッカーサー3原則では、Ⅰで天皇は元首となっていました。ところが日本国憲法ではそのような記述はありません。

第1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

影響を受けたといわれている憲法草案要綱では、

一、日本国ノ統治権ハ日本国民ヨリ発ス
一、天皇ハ国政ヲ親ラセス国政ノ一切ノ最高責任者ハ内閣トス
一、天皇ハ国民ノ委任ニヨリ専ラ国家的儀礼ヲ司ル
一、天皇ノ即位ハ議会ノ承認ヲ経ルモノトス
一、摂政ヲ置クハ議会ノ議決ニヨル

大日本国憲法は、

第1条大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

天皇の地位は神勅に基づく不変の地位から、国民の総意に基づく可変的な地位へ変わりました。―芦部憲法、

私はここで天皇の地位は不変でなえればならない、ということを提案したいのです。提案というよりは不変でなければならないことを証明したい、という気持ちなのです。

例えば、天皇地位が不変なのは、「…

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その1

前稿では、改正ではなく訂正の提案を皆様に致しました。さていよいよ、改正についての検討をしようと思います。改正には様々な意見があります。私がこれから申し上げるものその意見のうちの一つです。もしかすると皆様のご意見とは違う意見を申し上げるかもしれません。しかしそれも意見の一つとして読んで頂きたいと思います。




前文 提案はそれぞれの章にあります。優先順位をつけられないので、前文からはじめたいと思います。前稿でも前文について2か所指摘を致しました。

一つは公正と信義に信頼してと、この憲法を確定する。という2か所です。文章の読みづらさもありますが、それはとりあえず脇に置きます。

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

前文については様々な批判意見があります。それら、すべてを検討していては膨大な字数になりますので、まず前文への私なり…

高校生に読んでもらいたい日本国憲法訂正のご提案 ―間違いは訂正しよう!

日本国憲法はいろいろな瑕疵があります。その中でも致命的な瑕疵は文法の間違いと文言の不統一です。そのため条文の解釈に憲法学者間で争いがあります。ですから、私は争いが起こらないように正しく訂正したほうがいいと考えています。憲法を改正する議論の前に、それらをまず訂正してある程度完全なものに近づけてから、改正するや、破棄するなどを議論したいのものです。これはそんな提案です。ではいくつか検討しましょう。



文法の誤り まずは文法の間違いと思われる箇所からです。前文の、 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」 格調高い文章のようですが、小学生の試験でもバツになるような間違いがあります。無理をすればそれでも意味は通じるでしょうが、やはり正しく訂正すべきでしょう。

それは、「公正と信義に信頼して」は、「公正と信義を信頼して(下線部分)」、とした方が日本語として正しくはないでしょうか。念のため原文を確認しましょう。

we have determined to rely for our security and survival upon the justice and good faith of the peace-loving peoples of the world.

直訳で、「人々の正義と善意に基づいて」ですが、Andをなぜ「に」と翻訳したのかは謎です。やはり「と」にした方が日本語としてしっくりきませんか?いかがでしょう。

次に第3章 国民の権利及び義務からです。この章は疑義だらけなので、どこから説明が必要かわからないくらいです。まずは、憲法の文言がそのほかすべての法律文の例外になっている条文から検討しましょう。

第21条の「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」 ですが、どこが法律文の例外になっているかわかるでしょうか。これは小学生にはちょっと無理です。大学生でも法律を学んでない学生は分からないでしょう。

答えは「その他」です。では参考書で解説します。 法律文では「その他の」と「その他」を意識して使い分けています。「その他の」とした場合は、後ろに続く語句が前におかれている語句を含む、よ…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第7章

この章で合衆国憲法は成立する。制限された連邦政府機能について各州政府代表は署名した。


第7章[成立手続]

この憲法は、9 州の憲法会議の承認があれば、承認した州の間で成立するものとする。

西暦1787 年、アメリカ合衆国独立第12 年、9 月17 日、憲法会議において列席各州全会一致の同意に より、この憲法を定めた。これを証するため、われらはここに署名する。

日本国憲法は7章、8章、9章、10章、11章と続く。


第七章 財政

第八十三条  国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

第八十四条  あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

第八十五条  国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

第八十六条  内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

第八十七条  予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

○2  すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

第八十八条  すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

第八十九条  公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

第九十条  国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

○2  会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

第九十一条  内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

第八章 地方自治

第九十二条  地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

第九十三条  地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

○2  地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを…