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1月, 2012の投稿を表示しています

教育勅語の真実 ―世界から称賛される日本人の美質を育んだ 伊藤哲夫著

教育勅語の真実―世界から称賛される日本人の美質を育んだは井上毅と元田永孚の苦心惨憺しながらも真摯で忌憚のない教育勅語起草の感動物語だ。

維新後、当時の思想は乱れ、明治天皇の師であった、元田永孚は「維新以来教育之主旨定まらず国民之方向殆ど支離滅裂に至らんとす」と山県有朋に手紙を送っている。明治天皇は教学聖旨を伊藤博文に下賜していたが、実際の執筆者が、日本の近代化そのものに否定的な考えを持っていた保守的な儒学者で侍補の元田永孚であることが分かると、伊藤は井上毅に命じて反論書「教育議」を提出する。教育勅語を起草した二人は教育の方針ではまったく相反する考え方を持っていたのである。

教育勅語の最初の原案は、当時の芳川顕正文部大臣が西国立志編の著者で東大教授であった中村正直に執筆を依頼して作成する。しかし法務大臣であった井上毅はこの案に「文部の案はその體を得ず」反対したばかりか廃案にしてしまう。そこで山縣は井上に原案の作成を依頼するのである。井上は依頼を受けるのだが苦心惨憺することになる。井上は作成にあたり7つの条件を考えたという。
教育勅語は他の政事上の勅語と同様であってはならないこの勅語には天とか神とかいう言葉を避ければならないこの勅語には幽遠深微なる哲学上の避けざるべからずこの勅語には、政治上の臭味を避けざるべからず漢学の口吻と、洋風の奇習とを吐露すべからず消極的な言葉を用いてはならない世にあらゆる各派の宗旨の一を喜ばしめて、他を怒らしむるの語気あるべからず 井上の作成した原案は発布された勅語に非常に近いものであった。井上は同郷の先輩であり、明治天皇の師であった元田へ内々に「ご所見をうかがいたい」と原案を持って訪問する。実は元田も私的な原案を作成していた。しかし元田は「一点の固執心こそ悪魔と存候」と自らの案を没にしてしまう。
元田は勅語は「万古不易の道」であり、勅語修正は「百世を待ちて疑わず」の気持ちで臨んだ。「萬世に伝えて愧じざる之聖論」を実現しなければならないというひたすら天皇と国を思って止まない二つの魂が共鳴して聖論を完成させたといえる。つまり儒学者で天皇の師であった元田が儒教道徳的な私案を捨てて、井上の立憲政体之主義に対する協調と、天皇はあらゆる宗門宗派の対立の上にあらねばならないとする天皇観により整理されている。
教育勅語は明治23年10月30日に渙発された。教…

日中韓2000年の真実 ―なぜ歴史のウソがまかり通るのか~ 拳骨拓史著

友人であり、故名越二荒之助にともに薫陶を頂いた拳骨拓史氏の単著三作目になる力作である。內容は痛快、驚愕、唖然の日中韓史が満載で少ない紙面では伝えきれないのでぜひ読んでほしい。そこで少し私と氏との交流史を書き留めておきたい。

平成7年頃、名越二荒之助先生のスライドによる講演を拝聴する機会があり、そこで語られる日韓史や大東亜戦争史、明治維新はそれまで私が読み聞きしていたものとは大きく違っていた。知られざる朝鮮人や支那人と日本人の交流や美談があり、まさしく目からウロコというのはこういうことかと感動ばかりであった。

平成15年頃より名越先生は明治維新や日露戦争、大東亜戦争の偉人たちが眠る墓地をバスで巡る移動塾を始められた。青山墓地や多磨霊園などをめぐってそこに眠る偉人のお墓に参ってその功績を回想するのである。私たちは剣道教室の子供達を連れて参加していたが、慶応大学在学中の拳骨氏は案内係兼解説係であった。誰のお墓がどこにありそれがどんな人かを子供達に懇切丁寧に説明をしていたことを鮮明に記憶いしている。とにかくすさましい記憶力であった。別のツアーでは文天祥や藤田東湖、吉田松陰、広瀬武夫がつくった正気の歌(せいきのうた)を中国史が専攻であった氏が日本語訳をつけていたこともあった。

名越二荒之助先生の歴史への視点は常にパノラマであり優しさに満ち溢れていた。プリズムのように多面で観察し考え論じることであった。日本が悪いだの正義はあっただのという善悪論ではなく、それぞれにそれぞれの立場があり、国や家族のため死力を尽くしたドラマであったという歴史視点で捉えるという大らかな歴史観である。その薫陶を受け衣鉢を継ぐ直弟子が拳骨拓史氏である。

日中韓2000年の真実 ~なぜ歴史のウソがまかり通るのか~ (扶桑社新書)
いつも歴史認識の問題が政治問題化する日本と中国と韓国。本書は戦後教育の中で正しく伝えられて来なかった古代から現代までの日本と中国・韓国の3カ国間の歴史の真実を論じる本。併せて、現在進行中で解決の目途がたっていない尖閣諸島・竹島の領土問題の経緯も紹介する。日本の歴史を否定したがる中国・韓国に対し正しく反論するための知識が得られる一冊。渡部昇一氏推薦。受容文化から戦争責任、そして領土問題まで日本の歴史を否定したがる中国・韓国に対し正しく反論するための知識が得られる一冊。

<目次>
第一…