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12月, 2012の投稿を表示しています

遺伝子組換え問題 ―一度入れば歯止めは効かない

そろそろ各論を検討すべきだと思う。まず農業の問題で各位も私も最大の関心はモンサントだろう。現状認識としてよくまとまっているFacebookページがあったので紹介しておく。ちなみに私は遺伝子組み換え食品には徹底的に反対する立場である。

遺伝子組み換え食品に関する誤解 その1「食品としてのリスク」
遺伝子組み換え食品に関する誤解 その2「組み換え植物の生態系への影響」
遺伝子組み換え食品に関する誤解 その3「放射能汚染との違い」

この筆者がサイトでこのように語っている。
多くの人が知らないのは、「もうすでに大量の遺伝子組み換え作物由来の食品が身の回りに存在し、それらを拒否するなら、日常生活に大きな支障をきたす」という現状だ。例えば、どうしても組み換え作物由来のものが嫌なら、「甘みのあるジュース」は、大塚製薬のものを除いてほとんど全てが飲めないと予想される。 農薬にしても種苗にしてもモンサントが農協とほとんど独占的に契約し農家に提供している。農家はそれを拒否できない。過激に表現すれば日本の農業はすでにモンサントに汚染されているといえる。現状モンサントの危険な遺伝子組み換え由来食品が加工食品として日本国民の体内に入っている。

科学の土俵で相撲をとるで人体への影響について報告された事例を科学的に否定している。しかし食品の影響というのは1世代だけで語られるべきものではなく、2世代、3世代に渡る影響や実験では観察できない「飽きやすくなる」や「キレやすくなる」などの精神的なものもある。つまり細胞レベル、遺伝子レベルの問題は長期間の観察が必要だ。

日本の農業はなんらなの改革を断行しなければもはやモンサント社の影響下から脱出できない。TPPによって交易条件が改善されれば域内で日本企業が積極的に農業へ投資できる環境ができる。

現在の貿易では日本の消費者の利益にはなるが、GDPにはならない。しかし日本企業が現地に投資することによって、現地には新しい雇用が日本にはその利益が還元される。さらに現地の安価な労働力で遺伝子組み換え種子と農薬を一切使わない農業を実施すれば日本人の健康にも寄与する。

もちろん様々な障害もあることは事実だろう。しかし現状ではジリ貧に日本人の健康は担保できない。ISDSなどで投資国に革命などの事象が発生しても投資は保護される可能性が高い。リスクは大きいがリスクを取らなければ現状…

米中蜜月から衝突へ  ―バシー海峡が国境になる日

TPPは米中衝突を前提に考えなければ正しい結論はでない。賛成派も反対派も交渉部門の損益や我が国の産業への影響ばかり語っているが、それでは本質がみえてこない。

極東及び東南アジアとアメリカの関係は複雑だ。歴史を振り返ると明治維新以後の日米の関係は悲劇といえる。日露戦争以後ロシア・ソ連に対処するため、大陸へ防衛的に軍を駐留していった我が国を、アメリカは敵視していったが、その一端はハリマン提案を拒否した小村の政策にあった。その敵視は日本が満洲を抑え支那大陸を影響下におさめることへの反応だった。

フィリピンを植民地にしていたアメリカは、バシー海峡を挟んで台湾を抑えていた日本と国境を接することになる。天然資源が豊富な東南アジアはアメリカにとっても重要な地域だ。オランダ、イギリス、フランスも同様、もし支那大陸が日本の影響下にはいった場合、南シナ海におけ帝国海軍のプレゼンスは高まることになる。海軍力において米英仏蘭は当時、この海域で地理的問題から帝国海軍に対抗できないからだ。

結局このマラッカ海峡からバシー海峡、太平洋への自由航行は、アメリカの東南アジアの資源政策にとって致命的に重要だ。そして我が国は石油を依存するアメリカと東南アジアにおいては資源獲得で競争関係にあったという皮肉な状況が起きるのである。おりしも世界は大恐慌中で列強は自国保護のため経済を極端に保護するブロック経済政策に傾くことになる。

この状況を現在に照らし合わせるとみえてくることがある。バシー海峡から南シナ海はアメリカにとて東南アジア資源の黄金ロードであり、さらに今後直接投資を進めようとしているベトナムとの死命線といえる。その南シナ海に経済的には依存関係にあるが、所々で対立し西洋文明を拒否し続けている中国の空母を、遊弋させることは許せないであろうことは想像に難くない。

大東亜戦争前夜も経済的にはパートナーであった我が国と最後は戦争で解決することを前提に、経済封鎖をおこなったアメリカにとって、バシー海峡からマラッカ海峡までの南シナ海の自由航行は中国の言葉を借りれば「核心的利益」であり、一方、石油を中東に依存している中国にとってもマラッカ海峡から南シナ海は「核心的利益」なのである。