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7月, 2017の投稿を表示しています

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その3

その2まで如何でしたでしょうか?私がこの論考をなぜ高校生の皆さんに読んでもらいたいかと申し上げますと、私は大学行っていないので、これまで査読を受けるような、学術的な論文を書いたことがありません。 ですから、私の学力は皆さんとそう変わりないと思います。もしかすると卒業して35年、老化も進み、物忘れも激しく基礎的な学力は皆さんよりだいぶ劣るかもしれません。ですから、書いている内容は皆さんも理解できると思うからです。



さて本稿は第2章 戦争の放棄の検討です。

私にとって、憲法改正の優先順位第1は第1章、第2は緊急事態条項の創設ですから、現行で第2章は問題がなければそのままでも構いません。

これは最後に述べますが、現行でも十分、戦力の保有、個別的自衛権行使はもちろん、集団的自衛権行使も可能です。 ですが、平和安全法制の議論の時、自衛隊違憲まで言及する憲法学者や議員がおられましたので、自衛隊の位置づけと名称は論争のないようにしたいと思います。

第2章 戦争の放棄 は以下のように改正したいと思います。

第2章 自衛権
第9条 日本国民は、国民の安全、国土の維持、国の独立を守るため国軍を保持する。

2 ただし、国際紛争を解決する手段として、武力による威嚇又は武力の行使を、永久にこれを放棄する。

その1でマッカーサー3原則をすでに提示していますので、これがⅡを強く意識した条文であることはおわかりでしょう。このような平和条項は、他国にもあります。

例えば大韓民国憲法に、

第5条 大韓民国は国際平和の維持に努力し、侵略戦争を否認する。

という条文があります。ドイツ基本法にも、

第26条 [侵略戦争の準備の禁止] (1) 諸国民の平和的共存を阻害するおそれがあり、かつこのような意図でなされた行為、とくに侵略戦争の遂行を準備する行為は、違憲である。これらの行為は処罰される。

と似たような条文があります。

しかし日本国憲法草案を作ったGHQの祖国、合衆国憲法には、そのようなそもそも平和条項のような条文はありません。

余談ですが、ドイツ基本法やフランス共和国憲法には国旗や国歌に対する記述がありますが、日本国憲法にはありません。

通常憲法条文には擁護すべき人権や組織、その権限と行使の限界などが書かれています。戦争の放棄などという具体的な要求みたいなことは書かれていませ…

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その2

前稿では前文について検討致しました。本稿は第1章 天皇です。その前に憲法の改正について少しだけ確認したいと思います。 憲法の制定や改正には制憲権、憲法を制定する権力が必要で、それは、国民主権では国民であり、国民意思です。ですから立法権や、行政権、司法権といった憲法上の権力には憲法をつくる権力もかえる権力もない、という考え方です。


日本国憲法では、

第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。

この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

条文は、国会に改正の権限を付与しています。国民投票という手続きは制憲権への承認行為といえます。このような憲法典に制度化された憲法の改正権を「制度化された改正権」―芦部憲法、といいます。

このように国民主権では制定も改正も国民意思が重要です。それをふまえて再度、前文を読むと主語の「日本国民は」は一人称なのか三人称なのか、あいまいでわかりません。

めらめらと燃え上がる強い意思で「民主政府樹立のため、憲法を制定するぞオオオォォォ-」と宣言するのであれば、「我々は」もしくは「我々日本国民は」としたいところです。

さて本論です。第1章は天皇です。マッカーサー3原則では、Ⅰで天皇は元首となっていました。ところが日本国憲法ではそのような記述はありません。

第1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

影響を受けたといわれている憲法草案要綱では、

一、日本国ノ統治権ハ日本国民ヨリ発ス
一、天皇ハ国政ヲ親ラセス国政ノ一切ノ最高責任者ハ内閣トス
一、天皇ハ国民ノ委任ニヨリ専ラ国家的儀礼ヲ司ル
一、天皇ノ即位ハ議会ノ承認ヲ経ルモノトス
一、摂政ヲ置クハ議会ノ議決ニヨル

大日本国憲法は、

第1条大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

天皇の地位は神勅に基づく不変の地位から、国民の総意に基づく可変的な地位へ変わりました。―芦部憲法、

私はここで天皇の地位は不変でなえればならない、ということを提案したいのです。提案というよりは不変でなければならないことを証明したい、という気持ちなのです。

例えば、天皇地位が不変なのは、「…

高校生に読んでもらいたい日本国憲法改正のご提案 ―その1

前稿では、改正ではなく訂正の提案を皆様に致しました。さていよいよ、改正についての検討をしようと思います。改正には様々な意見があります。私がこれから申し上げるものその意見のうちの一つです。もしかすると皆様のご意見とは違う意見を申し上げるかもしれません。しかしそれも意見の一つとして読んで頂きたいと思います。




前文 提案はそれぞれの章にあります。優先順位をつけられないので、前文からはじめたいと思います。前稿でも前文について2か所指摘を致しました。

一つは公正と信義に信頼してと、この憲法を確定する。という2か所です。文章の読みづらさもありますが、それはとりあえず脇に置きます。

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

前文については様々な批判意見があります。それら、すべてを検討していては膨大な字数になりますので、まず前文への私なり…

高校生に読んでもらいたい日本国憲法訂正のご提案 ―間違いは訂正しよう!

日本国憲法はいろいろな瑕疵があります。その中でも致命的な瑕疵は文法の間違いと文言の不統一です。そのため条文の解釈に憲法学者間で争いがあります。ですから、私は争いが起こらないように正しく訂正したほうがいいと考えています。憲法を改正する議論の前に、それらをまず訂正してある程度完全なものに近づけてから、改正するや、破棄するなどを議論したいのものです。これはそんな提案です。ではいくつか検討しましょう。



文法の誤り まずは文法の間違いと思われる箇所からです。前文の、 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」 格調高い文章のようですが、小学生の試験でもバツになるような間違いがあります。無理をすればそれでも意味は通じるでしょうが、やはり正しく訂正すべきでしょう。

それは、「公正と信義に信頼して」は、「公正と信義を信頼して(下線部分)」、とした方が日本語として正しくはないでしょうか。念のため原文を確認しましょう。

we have determined to rely for our security and survival upon the justice and good faith of the peace-loving peoples of the world.

直訳で、「人々の正義と善意に基づいて」ですが、Andをなぜ「に」と翻訳したのかは謎です。やはり「と」にした方が日本語としてしっくりきませんか?いかがでしょう。

次に第3章 国民の権利及び義務からです。この章は疑義だらけなので、どこから説明が必要かわからないくらいです。まずは、憲法の文言がそのほかすべての法律文の例外になっている条文から検討しましょう。

第21条の「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」 ですが、どこが法律文の例外になっているかわかるでしょうか。これは小学生にはちょっと無理です。大学生でも法律を学んでない学生は分からないでしょう。

答えは「その他」です。では参考書で解説します。 法律文では「その他の」と「その他」を意識して使い分けています。「その他の」とした場合は、後ろに続く語句が前におかれている語句を含む、よ…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第7章

この章で合衆国憲法は成立する。制限された連邦政府機能について各州政府代表は署名した。


第7章[成立手続]

この憲法は、9 州の憲法会議の承認があれば、承認した州の間で成立するものとする。

西暦1787 年、アメリカ合衆国独立第12 年、9 月17 日、憲法会議において列席各州全会一致の同意に より、この憲法を定めた。これを証するため、われらはここに署名する。

日本国憲法は7章、8章、9章、10章、11章と続く。


第七章 財政

第八十三条  国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

第八十四条  あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

第八十五条  国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

第八十六条  内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

第八十七条  予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

○2  すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

第八十八条  すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

第八十九条  公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

第九十条  国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

○2  会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

第九十一条  内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

第八章 地方自治

第九十二条  地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

第九十三条  地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

○2  地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第6章

合衆国憲法の6章は最高法規であることを規定する内容、早速確認しよう。

第6章[最高法規]
[第1 項] この憲法成立前に契約されたすべての債務および締結されたすべての約定は、この憲法の下 においても、連合規約の下におけると同様に、合衆国に対して有効である。
[第2 項] この憲法、およびこれに準拠して制定される合衆国の法律、ならびに合衆国の権限にもとづ いて締結された、または将来締結されるすべての条約は、国の最高法規である。すべての州の裁判官は、 州の憲法または法律に反対の定めがある場合でも、これらのものに拘束される。
[第3 項] この憲法に定める上院議員および下院議員、州の立法部の議員、ならびに合衆国および各州 のすべての行政官および司法官は、宣誓または宣誓に代る確約により、この憲法を擁護する義務を負う。 但し、合衆国のいかなる官職または信任による職務に就く資格条件として、宗教上の審査を課してはなら ない。
最高法規という文言が憲法についての勘違いを起こす原因だ。法律というのは命令書であるからこの命令は何より優先されるということだ。つまり州政府が州民に対し合衆国憲法で保障されている権利や付与されている権限を超えて法律を制定できないという意味だ。

日本国憲法は司法についての規定になる。
第六章 司法 第七十六条  すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
2項  特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
3項  すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
第七十七条  最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2項  検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
3項  最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
第七十八条  裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。
第七十九条  最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官で…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第5章

合衆国憲法の第5章は改正についての条項で、憲法の改正手続についての規定だ。


第5章[改正]

連邦議会は、両院の3 分の2 が必要と認めるときは、この憲法に対する修正を発議し、または、3 分の2 の州の立法部が請求するときは、修正を発議するための憲法会議を召集しなければならない。いずれの場合においても、修正は、4 分の3 の州の立法部または4 分の3 の州における憲法会議によって承認された ときは、あらゆる意味において、この憲法の一部として効力を有する。いずれの承認方法を採るかは、連 邦議会が定める。
但し、1808 年より前に行われるいかなる修正も、第1 章第9 条1 項および4 項の規定 に変更を加えてはならない。いかなる州も、その同意なしに、上院における平等の投票権を奪われること はない。
特徴的なのは合衆国国民が発議するのではなく、各州の議会にその権限が付与されていること。そして承認も各州の議会にあることだろう。「憲法の改正を国民投票で」と主張する人たちは合衆国憲法の手続きをどう思っているのだろう。日本国憲法は内閣の規定だ。合衆国憲法では第2章執行部の章で扱う事項だが、日本国憲法では第5章となる。

第五章 内閣

第六十五条  行政権は、内閣に属する。

第六十六条  内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

2項  内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

3項  内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

第六十七条  内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

2項  衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

第六十八条  内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

2項  内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

第六十九条  内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第4章

第4章は連邦に対する規定だ。合衆国憲法の規定を読んでいると気がつくことがある。それは防衛という言葉がかなり使われている。独立をして間もなく軍隊もない小さな州政府が自らの自治をある程度制限しても、連邦を組織した理由は国土と国家体制をなんとか護りたいという切なる願いのような気がする。それが合衆国憲法を制定した国民意志なのだろう。


第4章[連邦条項]

第1条[十分な信頼と信用条項]

各々の州は、他のすべての州の一般法律、記録および司法手続に対して、十分な信頼と信用を与えなけ ればならない。連邦議会は、一般的な法律により、これらの法律、記録および司法手続を証明する方法な らびにその効果につき、規定することができる。

第2条[市民権条項、逃亡犯罪人・奴隷の引渡し条項]

[第1項] 各々の州の市民は、他州において、その州の市民が享有するすべての特権および免除を等し く享有する権利を有する。

[第2項] いずれかの州において反逆罪、重罪その他の犯罪につき告発された者が、裁判を逃れて他州 で発見された場合には、その逃亡した州の執行部の要求があれば、当該犯罪につき裁判権を有する州に移送するために、この者を引き渡さなければならない。

[第3項] 1 州において、その州の法律によって役務または労務に服する義務のある者は、他州に逃亡 しても、その州の法律または規則によってかかる役務または労務から解放されるものではなく、当該役務 または労務を提供されるべき当事者からの請求があれば、引き渡されなければならない。[修正第13 条で改正]

第3条[新州および連邦財産条項]

[第1項] 連邦議会は、新しい州がこの連邦へ加入することを認めることができる。但し、連邦議会お よび関係する州の立法部の同意なしに、既存の州の領域内に新州を形成し、または2 つ以上の州もしくは その一部を合併して1 つの州を形成することはできない。

[第2項] 連邦議会は、合衆国に属する領有地その他の財産を処分し、これに関する必要ないっさいの 準則および規則を定める権限を有する。この憲法中のいかなる規定も、合衆国または特定の州の請求権を 損なうように解釈されてはならない。

第4条[共和政体条項]

合衆国は、この連邦内のすべての州に対し共和政体を保障し、侵略に対し各州を防衛する。合衆国は、 州の立法部または(立法部が集会できない…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第3章

合衆国憲法の第3章は司法権についての記述だ。司法についても極めてシンプルで条項としては3条だけだ。

第3章[司法部]

第1 条[連邦司法権]

合衆国の司法権は、1 つの最高裁判所、および連邦議会が随時制定し設立する下位裁判所に属する。最高 裁判所および下位裁判所の裁判官はいずれも、非行なき限り、その職を保持することができる。これらの裁判官は、その職務に対して定期に報酬を受ける。その額は、在職中減額されない。

第2条[連邦裁判所の管轄事項]

[第1項] 合衆国の司法権はつぎの諸事件に及ぶ。この憲法、合衆国の法律および合衆国の権限にもと づき締結された、または将来締結される条約のもとで発生するコモン・ロー上およびエクイティ上のすべ ての事件*。大使その他の外交使節および領事にかかわるすべての事件。海事法および海事裁判権に関す るすべての事件。合衆国が当事者の一方である争訟。2 以上の州の間の争訟。【州と他州の市民との間の争 訟。】[修正第11 条により改正] 異なる州の市民間の争訟。同じ州の市民間の争訟であって、異なる州から付 与された土地の権利を主張する争訟。1 州またはその市民と外国またはその市民もしくは臣民との間の争訟。

※英米民事法はコモン・ローとエクイティと呼ばれる歴史的に形成された二つの実体法体系から成り、コモン・ロー 事件は損害賠償請求事件、エクイティ事件は差止めや履行強制を求める事件が中心。

[第2項] 大使その他の外交使節および領事にかかわるすべての事件、ならびに州が当事者であるすべ ての事件については、最高裁判所は、第一審管轄権を有する。前項に掲げたその他の事件については、最 高裁判所は、連邦議会の定める例外の場合を除き、連邦議会の定める規則に従い、法律問題および事実問 題の双方について上訴管轄権を有する。

[第3項] 弾劾事件を除き、すべての犯罪の裁判は、陪審によって行われなければならない。裁判は、当該犯罪がなされた州で行われなければならない。但し、犯罪がいかなる州においてもなされなかったと きは、裁判は、連邦議会が法律で定める1 または2 以上の場所で行われるものとする。

第3条[反逆罪]

[第1項] 合衆国に対する反逆罪は、合衆国に対して戦争を起こす場合、または合衆国の敵に援助と便 宜を与えてこれに加担する場合にのみ、成立するものとする。何…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第2章

合衆国憲法の第 2章は大統領についての言及だ。1章の議会についての言及に比べてたった4条のシンプルな条文になっている。このことからも建国当時のアメリカが大統領をどう位置づけようとしていたかが伺われる。多くのことを議会で法制化し法律に基づいて行政部門が執行させるが、国民統合のシンボルとして王に代はる象徴が必要だったということだろう。合衆国大統領の権限は思いの外少ない。 第2条[大統領の権限]

[第1項] 大統領は、合衆国の陸軍および海軍ならびに現に合衆国の軍務に就くため召集された各州の 民兵団の最高司令官である。大統領は、行政各部門の長官に対し、それぞれの職務に関するいかなる事項についても、文書によって意見を述べることを要求することができる。大統領は、弾劾の場合を除き、合 衆国に対する犯罪について、刑の執行停止または恩赦をする権限を有する。

[第2項] 大統領は、上院の助言と承認を得て、条約を締結する権限を有する。但し、この場合には、 上院の出席議員の3分の2の賛成を要する。大統領は、大使その他の外交使節および領事、最高裁判所の 裁判官、ならびに、この憲法にその任命に関して特段の規定のない官吏であって、法律によって設置され る他のすべての合衆国官吏を指名し、上院の助言と承認を得て、これを任命する。但し、連邦議会は、適 当と認める場合には、法律によって下級官吏の任命権を大統領のみに付与し、または、司法裁判所もしく は各部門の長官に付与することができる。

[第3項] 大統領は、上院の閉会中に生じるいっさいの欠員を補充する権限を有する。但し、その任命 は、つぎの会期の終りに効力を失う。

どこの政党かは失念したが、権限の少ない日本の議院内閣制では意思決定が遅く手続きが煩雑なので、大統領制にすべきだと主張されていたが 、その政党は合衆国憲法を読み直すべきだ。合衆国では議会が大きな権限を持つため、寄り合いの会長的な大統領には予算を作成する権限すらない。
一方日本国憲法の第2章は施行当時から論議を呼んだ戦争の放棄条項いわゆる平和条項だ。

第2章 戦争の放棄〔戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認〕

第9条日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第1章

近代憲法は、主権者である国民の意志として、組織される政府に対する命令書なので、前文は、その意志を表現したものがふさわしい。そしてその目的を明確にする必要がある。さらにその目的のために、憲法を制定するわけなので、そういうことを頭に入れたうえで、再び前文を読むと、合衆国憲法は、

われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここに アメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。
目的意志がシンプルかつ明確に表現されている。これと比較して、日本国憲法における国民意志もしくは達成したい目的は、

政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。に色濃く現れ、

これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
が次にくる。なぜわざわざ一切の憲法と法令と詔勅と断る必要があるのだろうか。ここにこの憲法を制定した意志があるのではないだろうか。そして最後には、

国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

目的を達成することを、宣言命令するのではなく誓ふ。さらに誓ふ対象も明記されていない。我々日本国民は、誰に対して目標を達成することを誓ふのだろうか。 これに答えを出せる憲法学者や国会議員が、我が国にはどれほどいるのだろうか。国民はそれを疑問とも考えていないのだろか。

第 1 章はその意志を具体化する、そして目的を達成するための第一歩ということだ。最重要なことを最初に申し述べているのである。アメリカ合衆国にとって最重要なことは法の支配、法による秩序であり、日本国では天皇―スメラミコトによる秩序―これをしらすという―であるということだ。大日本国憲法では、

大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

と統治の根拠となる天皇が過去、現在、未来に渡つて、日本国と日本民族の秩序の源であることを示している。この場合の統治とは伊藤博文が解説するように、しらすであり現実的な権力、うしはくと厳密に分けなければならないのである。

合衆国憲法は合衆国の秩序は法によって護られるゆえ、第 1 章では立法府についての規定が列記される。一方、日本国憲法では天皇についての条項が…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 前文

これから日本国の新憲法草案を提案しよう。どうしてそう思ったかは単純だ、今の日本国憲法は近代憲法の要件を満たしていないと思われるからだ。近代における国家は主権者である国民の国家形成への強い意志によって成り立っているとする。―するとしたのはもっと奥深い部分では違うと考えているが、近代に対応するためにそう仮定することにしよう。

近代思想において国家は、たとえ国民がひとりでも、国民意志があれば形成することができるとされる。しかしそれは利己的な個人意志ではない。五箇条の御誓文で公論と示された、意志を国民主権では民意というのであって、それがなければ近代国家は存在しないのである。さらにその意志は個々人の中にある不条理で熱い志であり、それを顕現しあるいは不当な隷属の強要から擁護されなければならないと考えている。

そして近代における憲法はその国家を統治する権力を制限するために制定するものであり、国民から政治権力への手紙であり、もっと強く表現すれば命令書として機能するのもである。よって国民が必ずしも従うべきものではないという性質のものである。
統治体というのは国際的には近代国民国家が国際関係を維持するため、またはその関係が破綻した場合に起きる紛争を解決したり、戦争を遂行し条約を締結するための代表府である。同時に国内においては共同体秩序を維持発展させるために制度や法律を制定する立法府、制定された法律をもとにそれを執行する行政府、そして行政が正しい手続きで行われているかを監視したりあるいは手続きの瑕疵を判断する裁判所などの組織のことである。

しかしこれらの組織は主権者である国民の自由を拘束したり法律を不当に行使したりする可能性があるので主権者は組織に対し、してはいけないことと、積極的にしなければならないことを文書によって命令する、それが憲法の本質なのである。そういう視点をもって世界最初の憲法らしい憲法であるアメリカ合衆国憲法と戦後アメリカの占領下制定された日本国憲法を比較してみよう。

アメリカ合衆国憲法(日本語訳)
前文
われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここにアメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。The Constitution o…

日本国憲法の研究 ―日本国憲法制定過程のおさらい

憲法改正に向けた一連の動きをおさらいしておこう。


昭和20年
10月4日 マッカーサーは自由の司令を出すと共に、近衛元首相に憲法改正に向けた示唆を与えた。近衞は元京大教授の佐々木惣一らと内大臣府御用掛として調査を開始した
10月11日 幣原新首相と会談し憲法の自由主義化に触れた
10月25日 憲法問題調査委員会が設置された
11月22日 近衛は「帝国憲法ノ改正ニ関シ考査シテ得タル結果ノ要綱」を天皇に奉答した 11月24日 佐々木惣一もまた独自に「帝国憲法改正ノ必要」(日付は11月23日)を奉答した 12月16日 近衛元首相が服毒自殺を遂げる 米英ソの3カ国外相会談で極東委員会(FEC)の設置が決定した 12月26日 憲法研究会の「憲法草案要綱」が発表された
昭和21年 1月 7日 米国の対外政策の決定機関である国務・陸・海軍3省調整委員会(SWNCC)は「日本の統治体制の改革」と題する文書(SWNCC228)を承認し、マッカーサーに「情報」として伝え、憲法改正についての示唆を行った。2月26日以降は極東委員会が活動を開始し、憲法改正に関するGHQの権限が制約されることになった
1月11日 民政局のラウエルは憲法研究会の憲法草案要綱が「民主主義的で賛成できる」とする所見をだした
2月 1日 憲法問題調査委員会の試案が毎日新聞にスクープされ「現状維持的なものにすぎない」と批判をうける。GHQ民政局ホイットニー局長は2月26日以前ならGHQの憲法改正に対する権限に制限はないとし起草作業を開始した
2月3日 いわゆるマッカーサーの3原則がホイットニー民生局長に示された
2月4日 GHQ民政局内に起草作業班が設置されマッカーサー草案の起草作業を開始した
2月8日 松本国務大臣より憲法問題調査委員会の、「憲法改正要綱」「憲法改正案ノ大要ノ説明」等がGHQに提出された
2月13日 ホイットニーから松本国務大臣、吉田茂外務大臣らに対し、さきに提出された要綱を拒否することが伝えられ、その場で、GHQ草案手渡された
2月22日 日本政府はGHQ草案に沿う方針を閣議で了承し、法制局の入江俊郎次長と佐藤達夫第一部長が中心となって日本政府案の作成に着手した
3月2日 試案(3月2日案)ができ上がった 3月5日 3月2日案の確定案作成のため民政局員と佐藤との間で徹夜の協議に入り、午後、すべ…

立法府の議員が法令違反では国民は法令を守らない ―自民党小野田議員、民進党蓮舫代表は議員辞職すべき

昨日BBCで、こんな記事を目にした。
豪上院議員が辞職表明、二重国籍判明で 先週末から二人目

文明法則史学 ―世界の中心は「京」

文明法則史学は村山節(みさお)先生が文明の研究―歴史の法則と未来予測で提唱された東西文明が800年周期で陰と陽、栄枯盛衰を入れ替わるという論説である。

日米憲法比較研究 ―年次改革要望書

日米憲法の比較研究に参考にしているサイトで偶然みつけた原文の、いわゆる「年次改革要望書」だが、TPPと比較してみても面白い。アメリカの戦略なのか執念なのか、はたまた信仰なのか、1994年からもう20年くらいやってる市場開放交渉だ。我国政府も辛抱強くそれに対応していることがわかる。2001年(平成13年)からは申し訳程度の要望書をアメリカに出しているが、要求の多さ細かさはアメリカのそれが圧倒している。つまりアメリカは多年戦略的にアメリカ産業の保護推進を考えて行動しているのに対し、我国は相手が攻めてきてから対応する「専守防衛」に徹している。「攻擊は最大の防御なりという」戦いの格言を忘れているということだ。

日本的保守とは ―民主政体と自由

自由=Freeを福澤諭吉は「不自由に際に生まれる」といった。18世紀くらいまで、欧州でも身勝手などの悪い意味で使用していた。同じく民主主義(民主政体)=Democracyもずいぶんいかがわしい概念だったと長谷川三千子は指摘している。

ケネディとマリリン ―マリリン・モンロー暗殺疑惑

16歳の頃、モデルとしてデビューしたマリリン・モンローは、少しずつ映画にも出演するようになり、20歳でハリウッドの映画会社と契約したのをきっかけに、本名のノーマ・ジーン・ベイカーから「マリリン・モンロー」へと名前を変える。

ケネディとマリリン ―マリリン・モンローはなぜ死んだのか。

華麗なる一族 1950年代の後半アメリカ政界に彗星のごとく現われ、その若さと清潔な印象、さらには新興とは言え東部有数の財閥の跡継ぎ息子。美しく才能があり、若き夫のさらに一回りも若いフランス風の名前を持つエレガントで貞淑なイメージの妻ジャクリーン。

現代日本にかけているもの ―リーダーの条件

こけたら立ちなされ! 日本経済がおかれた状況を多くの経済学者、評論家が分析しているが概ね意見が一致している。米国、欧州における金融バブルによる過剰な消費の内、日常品は中国、その他嗜好品、高級品は日本の輸出で消費され、その消費地の米国、欧州が金融危機でいっぺんに消費が落ちたので、日本の輸出産業が周辺産業とともに業績が悪化した。同時に起こった円高がそれに拍車をかけて今日のこの惨状を迎えていると言ったところである。

アメリカは軍事力を行使するのか —朝鮮人民軍の実力 結論

分析した朝鮮人民軍の実力は、世界最強であるという結論であった。シミュレーションをするとこうなる。

アメリカは軍事力を行使するのか —朝鮮人民軍の実力 後半

前半では朝鮮人民軍を概観したが、さてその実力はどうなのかを考察するのが後半である。筆者は朝鮮人民軍は「世界最強」ということを結論としたい。

アメリカは軍事力を行使するのか —朝鮮人民軍の実力 前半

2010 年 11 月 23 日、韓国が黄海上の軍事境界線と定める北方限界線 (NLL)に近い韓国西方沖の延坪島と周辺の黄海水域に、北朝鮮側が砲撃。100発以上が着弾し、民家が炎上。韓国軍も80発以上を応射。韓国軍の兵士2人と民間人 2 人の計 4 人が死亡、兵士 16 人、民間人 3 人の計 19 人が重軽傷を負った事案は、韓国の世論にのみならず、日本の世論も激高させる事になった。

知的財産権の基礎 ―日本ボロ負けの仕組み

知的所有権"Intellectual property”は工業所有権”Industrial property”との整合性からそのように訳されることが一般的だが、法的概念から云へば知的財産権と訳したほうがよいという意見があるので、よって、この投稿は知的財産権で統一することにする。
知的財産権の概要世界知的財産権機関" World Intellectual Property Organization、WIPO”は条約の第2条で知的財産権の定義が規定されている。
文芸、美術及び学術の著作物実演家の実演、レコード及び放送人間の活動のすべての分野における発明科学的発見意匠商標、サービスマーク及び商号その他の商業上の表示、不正競争に対する保護に関する権利、産業・学術・文芸・美術の分野における知的活動から生ずる他のすべての権利 具体的には、特許権、実用新案、商標権、サービスマーク、商号、意匠権、不正競争防止法、著作権、企業秘密(トレード・シークレット)などで、工業所有権の分野に含まれるのは、特許権、実用新案、商標権、意匠権、不正競争防止法などで認められる権利だ。工業所有権四法とは特許法、実用新案法、意匠法、商標法になる。之と対峙して著作権がある。近年では半導体の配列、植物の品種、レンタルビジネス、インターネットなどそのカバーする範囲は拡がっている。 米国の戦略 知的財産権強化の動きをプロパテントといい、米国は1970年代まで独占を禁止する、アンチプロパテントの傾向にあった。しかし1980年代、いわゆる双子の赤字(貿易赤字と財政赤字)対策としてレーガン政権時代に政策を転換、プロパテントがに方向転換することになった。
1982年、特許事件の判例統一を目的として連邦巡回控訴裁判所(CAFC)を新設した。これにより日米間で特許紛争が勃発して、TI社と日立、東芝やIBMと富士通など日本企業、ハネウエル社とミノルタの巨額賠償裁判、1988年にはいわゆるスーパー301条による対象国への報復措置などが一面を飾ったことを記憶している方は多いだろう。
特筆すべきは、1988年の法改正でUSTR(米国通商代表部)に大幅な権限を付与し包括通商法182条、いわゆるスーパー301条に基づく調査権だ。これによりアメリカ製品の知的財産権を侵害しているとして国際知的財産権連盟(IIPA)は包…

22世紀は日本の時代 ―日本に回帰する世界

自信を失った日本人 昨今の日本人は自信を失ってしまった。それは思想世界の混乱に由来していると思う。戦後教育は過酷な啓蒙主義を国民に強制したが、それを受け入れてしまっていることも事実だ。啓蒙主義、それ自体を批判してもあまり意味がないのである。それはソクラテスから今日までのヨーロッパにおける葛藤を眺望してこそ見えてくる世界なのである。

国家とはなにか ―言葉がもたらす混乱

家族、社会、国 国家は、ヘーゲルの分類のよれば、家族や会社から構成される社会とは区別され、ウエーバーは正統性がある継承によって形成された一定の領域を暴力に関する権威・権限を行使する単独の主体(国家)と定義している。

国民が知っておきたい近現代史 ―終戦を考える

日本では8月15日は現在も終戦記念日であるとして政府も民間も各種式典を挙行している。しかし国際法規に照らし合わせてみると法的な終戦日は昭和27年4月28日になる。国際法においては宣戦布告とともに開戦が行われ、講和条約・平和条約締結とともに終戦を迎えると解釈されるからである。

国民が知っておきたい近現代史  ―支那事変から大東亜戦争まで

歴史は二つの側面をもつ、一つは歴史的客観的事実である。それは地形や日付などのように動かしがたい事実である。もう一つは民族の物語としての歴史である。本稿では前者を中心に議論を進めていきたい。

国民が知っておきたい近現代史  ―日韓併合から満州事変まで

明治維新の意義を再確認したのだが、明治期を通して我が国は米国の侵略の後にやって来た、北方露国の侵略に悩まされることになる。維新後国軍を組織し、陸軍は仏国式(後独国)、海軍は英国式を取り入れる。当たり前のことだが、敵国が米国と露国なのであるから両国の助けは借りないということだ。

国民が知っておきたい近現代史 ―明治維新の意義

現在の教育では明治維新から大東亜戦争終戦までの歴史を、比較的良心的な書き方をする教科書でも「明治維新により工業化をはたした日本が人口の爆発による失業問題の解決策として官民上げて大陸進出を奨励し、日清日露戦争に勝利した結果、いよいよ中国侵略の食指をのばした」というような記述をしている。このようなステロタイプな見方では当時の日本が置かれた立場はわからない。

小和田恒悪玉論を問う ―衆 - 外務委員会 - 1号 昭和60年11月08日 その2

引き続き、村田春樹さんが國民新聞に書いた記事「小和田恒悪玉論を問う」への激励投稿を続けたいと思う。さて国会会議議事検索システムで昭和60年11月8日衆議院外務委員会の土井たか子委員の質問に対する答弁を検証しよう。

小和田恒悪玉論を問う ―衆 - 外務委員会 - 1号 昭和60年11月08日 その1

5月3日、憲法フォーラムで、自治基本条例に反対する市民の会会長の村田春樹さんにお会いした。その際に氏の国民新聞への記事のコピーを頂いた。内容は平成25年6月25日「小沢一郎在日説を嘆く」と平成25年12月25日の「小和田恒氏悪玉論を嗤う」と題した記事だ。両者とも刺激的な記事で、最後にこのような筆者からのメッセージがある。「小沢一郎在日説を嘆く」には「本紙発行後に民主党福山哲郎氏が帰化人と判明しましたが、本稿の趣旨は変わりません。本稿の趣旨へ科学的根拠のある反論をお待ちしております。」、「小和田恒氏悪玉論を嗤う」には、本稿に対する反論をお待ちしております。昭和60年11月8日第103回国会外務委員会の議事録を詳細にお読みの上にお願い致します。」とある。記事を読んで「村田さんらしいなぁ~」と感心したので、早速国会会議議事録会議システムで当該質疑を検索してみた。

ゲマインデとファンクショナル・グループ ―村落共同体崩壊と急性アノミー

「飛ばし」報告書を破棄 前副社長ら歴代3社長に説明後
オリンパスの損失隠し疑惑で、山田秀雄前監査役(66)と森久志前副社長(54)が飛ばしの状況について、菊川剛前会長(70)ら歴代3社長に報告書の形で示し、説明後に廃棄していたことが7日、第三者委員会の調査や関係者の話で分かった。報告書は定期的に行われた会議のたびに作成されていたとみられ、飛ばし先のファンド名なども記されていた。三者委は「3人が損失隠しを認識していた」とする有力な証拠と位置づけている。

思考と行動における言語 ―協同は衝突よりも好ましい

思考と行動における言語は意味論の第一人者S.I.ハヤカワ氏の名著であるが、言語の正確な役割を理解するうえで参考になる。ハッキリと考えることを学び、より有効に話し、書くことを学び、より高い理解をもって聞き、読むしかたを学ぶ、こういったことこそ、言語学習の目標である。この本は、これらの伝統的な目標に、現代の意味論の方法(=人生における言語の役割を生物学的に機能的に理解し、また言語の種々の用途を理解する)でせまる。

この本の著者たちが提唱する、一般意味論の土台にある倫理的仮説は、「協同は衝突よりも好ましい」であり、人間の協同の道具としての言語を活用すべきであるというものだ。一方、自分の言語に関しては、批判的な態度を持つ必要がある。なお、一般意味論の知識は、単に知っているだけでなく、常日頃の活動で『活用』することに価値がある。

情熱的な非寛容者たち ―キリスト教の歴史

宗教と言うとキリスト教、イスラム教、仏教、ユダヤ教、ヒンドゥー教などが浮かぶであろう。戦後の日本人は誇りと共に宗教心や宗教観も喪失してしまい、宗教と言うと多くは新興カルトしか頭に浮かばないであろう。オウム真理教は地下鉄サリン事件などいくつかの殺人事件を命令、実行したとして現在松本被告の死刑は確定しているが、過去キリスト教にそれに比べれば、いささか不謹慎の誹りを被害者ご遺族に受けるであろうが、規模もその残虐さも桁違いに違う。

平和安全支援法 ーこんな法律で自衛隊は戦えない。

反対派が「戦争法案」と揶揄する法律案の正式名称は「国際平和共同対処事態我が国が実施する諸外国軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律」である。(衆議院のリンク)この法案を読んで何故に戦争法案という呼び名で呼ばれるかが理解できない。ラップ調のシュプレヒコールをあげていた学生たちの多くは法案を読んでいないか、もしくは読めないかー大学生だから文字くらいは読めると思うのだが…。

日本人の自由の起源 ―東國武人の重んじたるもの二つあり、自由と名誉と是なり

女性の自由 私は予てからひとつの疑問があった。それは女性の多くが女性同士では飲食をきっちり割り勘としたり、おみやげを貰ったりしたとき、きつちりとお返しをしたりする「義理堅さ」がどこから来るのかと云ふ疑問だ。

5月27日は海軍記念日 ―天気晴朗ナレドモ波高シ

日露戦争記念日 本日は5月27日は明治38年5月27日-28日に行われた日本海海戦を記念して制定された、海軍記念日で敗戦前までは休日だった。同じく陸軍は陸上での奉天会戦の勝利日3月10日を陸軍記念日として日本国民は両日を記念すべき日として休日としていた。