不要な電波がユビキタス —あなたの私生活は公開されている

このところ政治の話が多かったので、専門の危機管理のお話を少ししたいと思う。皆さんはノートパソコンを使ってますか?それとも自宅のWIFIでスマホを使って、インスタグラムに投稿してますか?これらはすべて私生活の公開の危険をはらんでいることにお気づきですか?

ネットワーク簡単に接続できることは簡単にのぞかれているということ

自宅のペットを監視するや赤ちゃんを監視するためにWEBカメラを購入してスマホで見ている、という人は結構多いのででないだろうか。実は「簡単に」接続できることは、容易にのぞかれることだ。また、自宅用の防犯用監視カメラはDDos攻撃の道具として使用されていることもある。これらは簡単で安価に使用できるというメリットは、逆にリスクになるということを理解しなければいけない。

私がある地方都市に出張して、古いホテルに宿泊したとき、部屋で仕事をするために無線LANに接続したところ、いろいろなノードが参照できたことがあった。通常はVLAN等で他のノードを参照できないようにするのだが、予算の関係かあるいは自力で無線化したのか、セキュリティ対策が杜撰だった。


大量のアクセスポイントが大量の電波をだしている

無線LANのサーベイをしていると、付近のマンションなどから多数のアクセスポイントが検知される。今や家庭に一個はアクセスルーターがあるが、その中の半数はアクセスキーが設定されていないものがある。おそらくセットアップ時に設定を飛ばすか、しないかだろうが危険だ。

簡単に設定できるうえ、再セットアップが簡単なのでそのようにしているか、若しくは全く意識しないでしているかだが、悪意の三者に利用される危険がある。安易な電波が不足しがちな無線環境をさらに悪化させている。

写真には位置情報が付加されている

フェイスブックやインスタグラムに写真を投稿しているが、アップロード場所の位置情報を付加している人がいる。自宅で自撮り写真や子供の写真をアップロードしている人も位置情報が付加されているのを散見する。

フェイスブックやインスタグラムアプリの位置情報機能をオフしても写真自体に位置情報が付加されていることには気づいていないようだ。ほとんどのスマホ撮影の写真に位置情報が付加されてる。僕はフェイスブックの友達の女性が自宅で自撮り写真をアップロードしているときはそれを確認して連絡をしてあげている。—結局僕はその人の自宅位置を確認してることになる。

不要な電波がユビキタス?

日本危機管理学会のニュースレターに「サイバーリスクと野良IOTという」コラムが掲載されていた。2000年ころはユビキタス社会の到来などと、情報端末がそこここにある社会になるとしていたが、現在はIOTと呼ばれてカメラやスマホ、様々なセンサーが位置情報 を取得するために電波を発信している。また2020年東京オリンピックまでに各所にWIFI基地局が設置され外国人の利便性を向上させる計画だという。

これらが使用されず廃棄もされず電波を出し続ける、あるいは乗っ取られてインフラなどのDDos攻撃への温床になる危険をコラムでは指摘をしている。国はこれら野良IOT機器を駆逐を計画しているというが、2020年以後数千万個とも言われコスト負担は尋常ではない。

プライベート公開やインフラダウンの危険をはらんだ野良IOT「危機」は今そこにある。

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